幕前
 
 

さて、記念の第一回Fhiコラムをやっとかけることになりました。いろいろ悩んだ挙句、ネタ十分なカヌー大会について書かせていただくことにしました。 

カヌーへは去年の9月に行き、コラムとしての記事をずいぶん前に仕上げていたのですが、いつのまにか年が変わり、2005年も2月に。。。。。
時の流れはとても無情です。

さて、気を取り直して、カヌーです。
ドイツではゆったりとした流れの川が多く、初心者にもやさしいカヌーコースもあると聞いていたので、そのうちいけたらなと話していたことがやっと実現しました。

今回のカヌーレンタルなどでお世話になったのはSaale Unstrut Toursでした。Numburgを少し北に行ったところにあるのですが、ここではカヌーだけではなく、キャンプをするところもありすべての利用可能なアウトドア施設を楽しむには一日では足りそうにはありませんでした。

前々から参加希望を表明してくれていたみなには日にちを決定して知らせてはいたのですが、どの川のどのコースでカヌーくだりをするのか、などなど詳細までは決め手おらず、最終的にすべて手配できたのは前々日になっていました。と、いつもの通り準備が悪くともなんとかなるもの、みんな初めてのカヌーで川くだり、どんなことになるのかと胸をわくわくさせながら出発です!

出発
 
 

当日の朝からの天気はよいとはいえない曇り空、夜中に雨がずいぶん降っていたかのようでした。参加人員数はFhiを入れて6人になりました。まずはこの町から参加者との待ち合わせ場所の中央駅へ7時45分集合しました。みな時間通りに集まっており、切符を購入後8時01分発のRBで出発し、8時20分に隣町からの参加者2人と合流し目指すはNaumburg!

電車は遅れることなく到着。と、ここでカヌーを借りる場所の住所を忘れてきました。。。。でも、タクシーにのり、運転手に行き先を告げるとそんなに離れていないらしく、すぐに連れて行ってきました。さて、気になる天候は。。。。雨が降り出しました。。。。

カヌーを借りるSaale Unstrut Toursについたときはあめがかなり強くなってきました。このまま出発できるのか心配しながらも、手続きを済ませ、自分の体重に見合ったライフベストとパドルを受け取り、移動用のバンに乗り込みました。

カヌーを借りるステーションはNaumburgというとこにあるのですが、川は南から北に流れており、南のCamburgと言う町までカヌーと一緒に運んでもらい、そこからNaumburgにもどりカヌーを返却ということになりました。

Camburgまでの移動中はかなり大ぶりの雨で車の先も見えなく程でした。ここままで大丈夫なのかというみなの心配もよそに30ほどバンに揺られ到着Camburg。と、Fhiの普段のおこないがいいのか、ここですっかり雨がやみ、晴れ間が見えてきました。

右は今回のレシートといいますか、借りたもののリストとそれをなくした時の罰金が記されています。

そして、毎度のごとく苗字と名前が逆に記入されていました。

一番上がカヌーをなくした又は壊した場合。900EUR。

んー、安いのか高いのか、納得いく値段ではあるかと思います。その次がパドル。一セット30EUR。これもそんなもんだろうなと思います。その次がライフベスト。これはすこし高めに感じたものの、ま、こんなもんでしょう。んでもって防水容器。これはなんだかなー。高いのか安いのか。ものはただのプラスチック容器(↓)、大体60Lぐらいでしょうか、後々わかったのですが、しっかり閉めてないとふつーに水浸しになりました。

最後のが地図と説明がきです。これははっきりいって、ただのラミネートしたプリントアウト。ここまで費用がかかっているともいえませんでした。ちなみに、このうちいくつかを途中の不慮の事故でなくしました。。。。。

これらすべて込みのこのカヌーの川くだり、気になる価格は、一人26EUR!これは安いと思うのですが、いかがでしょうか?

 

 

Camburgへは10時前に到着し、まずはカヌーのこぎ方講習です。
Naumburgではきがつかなかったのですが、結構たくさんの人がカヌーのレンタルをしていました。



まずは挨拶、みなさんこんにちは、ってなことをいっておりました。

この日は天気が悪いにもかかわらず、同じカヌーレンタル屋さんから借りているひとは少なくとも20人はいたと思います。

初めてのひともいたかもしれませんが、皆なれた様子でカヌーにたいりょうのビールを積み込んでいました。

 

 


挨拶を終え、カヌーの乗り方講習です。

まずは載りこみ方。

パドルをカヌーに渡し、片足をいれ、腰を落としたままバランスを崩さないように乗ります。

このときにカヌーに対して左右になるべくゆれないようにします。前後に動く分にはまったく問題ないのですが、左右に振れると結構簡単にひっくりかえります。

 

 

 

 

一人以上で乗る場合はパドルとカヌーにしっかりつかまったまま皆が乗り込むまでまちます。
しっかりと腰をすえてからこぐ準備。

 

 

 

 

 



乗り込む事ができたら次はこぎ方です。

パドルの端を手のひらで包み込むようにしっかりと握り、もう一方の手でパドルの先を握ります。

カヌーの方向転換は一番後ろのひとの舵取りです。

と、このあたりはのって、こぎ始めたらなんとかなるだろうと、あまり聞いてなかったのですが、ちゃんと聞いておけばよかった。。。。

思ったより奥が深かったです。

 


と、簡単な講習をおえ、ひとつしかないカヌー着き場(船着場)で順番を待ちます。

いくどー!

 

 

 

 



と、意気込んでみたものの、僕らに割り当てられたカヌーは乗り込むことのできる波止場?から一番遠いところに、みながカヌーを進水しているところをとりあえず眺めておりました。

 

 

 

 


そして、準備オーらい!

と、ここで今回参加者の紹介。左からじゅんやさん、Fhi、かなちゃん、けんちゃん、んで右がかんじさん、って、Kばっかりです。写真をとってくれているのが西からはるばるおいでくださったのぶちゃんです。 のぶちゃんの写真はまた途中で出てくると思います。

進水!
 
 

3人のりのカヌーを2台かりていたのですが、みなほとんど素人ということで、舵取りが難しそうだけど、とりあえず大丈夫だろうととりあえず出発!

天気も回復し、ときより見せる晴れ間が気持ちよかったです。
暑すぎず、寒すぎずでちょうどよかったです。でも、水は冷たいようす。。。。



最初の内はみな体力もあり、初めての経験なので無茶もしてみました。
スピードではFhi艇のかちでした。









カヌーの舵取りはなかなか難しいらしく(Fhiha直接舵取りをせず、一番前で力任せにこいでいるだけでした)右へ左へとまがってしまい、岸の草むらへつっこむこともたびたび。



つっこんだところ。




なんとか復帰。



何もなかったかのようにこぎ始め。


写真ではわかりにくいですが、ワイン畑です。
このSaale川沿いは白ワインの産地とも知られ、ドイツで取れるワインの最北端とも言われているそうです。



川のながれは比較的ゆったりしています。ただ、昨夜の雨のせいか水量も多く、ときより急な流れもありました。






岸にはいろいろな動物が。馬や家、そして羊もいました。ここを通過するときはかなり臭かったです。


Saale川には数おおくの橋がかかっており、鉄道用の鉄橋もたくさんありました。
ICEが横切るところを写真に収めることはちょっと無理でしたが、カヌーから眺めるのもなかなか乙なものでした。



近づく鉄橋。


鉄橋をくぐる。
特になにもないように見えるのですが、コース取りが難しかったです。
だって、橋脚にぶつかるといたそうだし。。。



こんな橋も。



また橋



川のほとりの家。



橋を超えたところで振り返ってみました。



常連さんのカヤックの群れにすごいスピードで追い越されました。
この人たちとは抜きつぬかれつを最後まで繰り返していました。





さて、ここでこの川くだりでのチェックポイントも言える川のほとりのお城が近づいてきました。
↓の写真の中央ほどに見えるお城の塔、わかりますでしょうか?







このあたりでお昼休憩をする人もおおいのか、おのおの好きなところでカヌーを引き上げ、休憩していました。





















がけの上の家



また橋。



と、お城を川から眺められるポイントの一歩手前でお昼休憩。



川のほとりにはカヌーやボート用の建て看板があり、キャンプ場やレストラン、その他の情報を教えてくれます。後ろに見えるのは公衆トイレ(有料)





船着場から少し歩いたとこに見えたレストランの看板をたどり、お昼を食べるところを探しました。



ちなみにここはロマンチック街道とされているらしいです。





そんなことはどうでもいい、とにかく腹減った。





とやっと落ち着きました。このときはもう2時を回っており、お昼を食べられるぎりぎりの時間のようでしたが、とりあえず飯にありつきみんな元気に。


今回は西の町からわざわざ来てくださったのぶちゃんです。



せっかくの川くだりなので、マスを焼いたものにしました。

 再び出発
 
 
 

 レストランをすこしでたところからもお城が望めました。
ちなみにここから歩いてもいけるとのことでした。
すこし天気が悪くなってきているようですが、気にせず先をいそがなければという時間でした。
カヌーは16時までに返すという約束なのですが、ここですでに15時、いやー、こら無理だわということで全員いっち。なんせここからまだまだ離れているのですから。



目指すお城を眺めながらカヌーへ戻ります。



お昼を食べお腹もいっぱい。おいしいびーるものんで気分も爽快!



さて、再びしゅっぱーつ。


 沈没・・・
 
 

昼食時においしくのんだビールで気分も上々に、出発しました。

天気がかわり、日がすこしかげってきてはいるのですが、まだまだ暖かく、のんびりと進んでいました


かなりわかりにくいですが、馬がいます。

と、順調に進み、ビールの酔いで気分も上々、と、二台のカヌーをくっつけたり、はなれたりして遊んでいたのですが、前方に折れて川に倒れかかったすこし大きめの木を発見。川幅の半分ぐらいを覆ってしまっておりました。

引き続きの実況中継は、脳内の声を脳内の色でお送りいたします。

キャプテーン!

前方に未確認危険地帯がー

おもかじいっぱーい

緊急たいひー

うわー、よけきれませーん

いたそー

えー

 

うわーーーーーーーーーーー

 

どっぱーん、ぶくぶくぶくぶく・・・・

 

ってな感じでした。

えー、実際はもっとあっという間だったのですが、かなり太めの木の枝なのか幹なのか今となってはわからないのですが、カヌーの舳先が突っ込み、それをよけるように皆が左に倒れ、重心がくずれてからはカヌーはいとも簡単にくるっとひっくり返りました。

前にいたFhiと後ろにいたけんちゃんはほりなげられたのですが、真中にのっていたカナちゃんはなぜかカヌーの下に。。。。 この三人のりのカナディアンカヌー、水のなかで泳ぎながらひっくり返すにはかなりの重さ、なんとかカヌーを持ち上げカナちゃんが脱出。

なんせかなちゃん泳げません、けんちゃんがつれて岸に向かったのですが。。。。

ひとりながれていくカヌーとその他もろもろの浮いている備品、これ、ひとりでどうすりゃいいんだ。。。

左手にカヌー(ひっくりがえったまま)、右手にパドル二本(一本どこいった?)をもち、なんとか岸に向かいました。と、ここで、自分が帽子をかぶってない事にき気づき、探せどもない。。。。。ああ、帽子。。。。

なんとか岸に泳ぎ着き(Fhiはおよぎ達者です。太寺スイミングスクールに通ってました)、カヌーをわっせとひっくり返す。おおー、帽子発見!

すこしおちつき、状況を把握して、怪我が無いかを調べました。うん、みんななんとか大丈夫、怪我もなくて、携帯もない。。。。。え、ポケットにはいってた携帯電話が。。。。。うぉー。
左のポッケのデジカメはびしょぬれで使用不能、携帯電話は河のそこ、借りていた川の地図、どこへやら、カヌー掃除用のすぽんじ、どこいった。。。。。

もう一台のカヌーにのった三人が流れをさかのぼり、戻ってきてくれました。

あれほど濡れるかもしれないよと事前通達していたのですが、着替えをもってきていたのはFhiだけ、とりあえずFhiの着替えをカナちゃんにかしてあげ、カヌーの中に溜まった水を抜き、気を取り直し出発です。

この後、しばらくの間皆無言でした。。。。。。。そして、もう一台のカヌーの人たちは、気のせいか僕らとは距離を取っているようにも見える。。。。

なんとかおちつきを取り戻し先を進んでいたのですが、川くだりを楽しむというより、なんとかゴールにつきたいといちがんとなってもくもくとこぎつづけるだけになてちました。

途中、カヌーをおり、持って運ばなければいけない関になっているとこが2かしょ。水泳したあとに陸に上がったときの脱力感というか、体重が増えたような感覚ににたようなものを感じながら、えんやこらとカヌーを運んでいました。

途中のBad Koesenという町ではすこし長めの休憩としてアイスクリームを食べました。この町は塩の精製で栄えた町でもあるらしく、ものものしい設備が今もまだ健在でした。ただ、どこがどのような機能をはたしているのかまったくわからなかったので、また今度の機会に詳しくレポートしたいと思います。

天気が多少崩れ気味ながらも、沈没から後は何事も無く突き進み、やれやれゴールが見えてきました。このカーブを曲がればゴールだー!と思うとパドルをこぐ手に自然と力がはいりました。

予定していた4時には到底帰りきらなかったのですが、リミットの6時にぎりぎりセーフ、やれやれ、なんとかなりましたとカナちゃん、けんちゃんと喜び、終わりよければと楽しかった道中を振り返りながらカヌーを陸に引き上げ、返却の為に掃除を始めました。

と、待てど暮らせど他の三人がのったカヌーが戻ってこない。つぎつぎとゴールインしてくる人に日本人3人乗ったカヌーを見なかったかときいても、皆見なかったと答えるだけ。
ん〜、これはなにかあったかなとそろそろ心配を始めました。
カヌーのレンタル屋さんも戻ってこない最後の1隻を心配してか、うろうろしては、まだかまだかと聞いてくるのでした。陸伝いに探しにいこうかと思った瞬間、見覚えのある人影が!

もう一台の三人、ゴール直前で藪につっこみひっくり返っていたようです。
ひっくり返っただけならまだよかったでしょうが、3人ともがカヌーから脱出し、陸に逃げてしまったので転覆したカヌーはそのまま流れていってしまい、それを探していたようです。またなくしたのはカヌーだけではなく、貴重品や洋服などをいれていた樽ごと流してしまったようで、それを探しにまわっていたようです。ゴールに到着したときには樽はまだ見つかっておらず、とりあえずカヌーを起こし、漕いで戻ってきました。

カヌーを引き上げ、掃除をしているときに、カヌーのレンタル屋さんに樽をなくしたことを伝えると、幸運にもだれかがひろって届けてくれていたようです。樽のふたがちゃんとしまってなかったようで、中は水浸し。それでも財布からかばんあで全て失うよりはましだったでしょう。とにかく誰にも怪我がなくよかったです。

カヌーをしっかり掃除して、それを返却。なくした地図や掃除用のすぽんじは多めに見ていただけ、とりあえず無事終了。

 帰り道
 


目を凝らしてみると、寒さに震えながら電車を待つひとが見えるかも。。。。!?

 

来るときは駅前にいたタクシーを拾ってきたので問題はなかったのですが、さて、帰りはどうしようということになり、とりあえず電話でタクシーを呼んでみる事になりました。

6人だったので、3人x3人で2台に分乗してのるか、一台のおおきなバンとかできてくれるだろうかと話、とりあえず電話で聞いてみたのですが、2台よこしてほしいと説明しても、あそこのタクシー会社がおおきなバンをまわしてくれるはずだから、そこに電話してみろとたらいまわしに会いました。
そんな様子をみていたからなのか、電話ボックス横にあったユースホステルのオデブなおにいさんが電話して読んでくれることになりました。

タクシーを待っている間にFhiは自宅に電話、やはり心配して何度か電話をかけてくれていたようですが、その電話は川のそこ。。。ぶくぶくぶくー。。。。
事情を説明して、とりあえず帰ることに。

呼んでくれたタクシーはまもなく到着。無事にタクシーにのれ、びしょびしょに濡れどぶくさいということもばれずに(多分)駅に到着。

電車を待つ頃にはもうすでに真っ暗。先に転覆していた三人の洋服はもうすでに乾ききっていたのですが、ゴール直前で転覆した三人はがくがくぶるぶると震えるほど冷えてきたようです。

帰りの電車に乗る頃にはみな多少気分が盛り上がり、一日あったことを話しながら、また行こうと話していました。

カヌー大会2005年に向けて
 
 

ドイツで初めてのカヌー大会。とても楽しかったです。
ただバランスを取りながらこぎ、進むだけのシンプルな物のように見えて、なかなか置くが深かったです。
ほかの国や地域ではどうなのかわからないですが、ドイツでカヌーをしている人たちはとても気持ちのいい人たちばかりで、ぬきつぬかれつしながらのんびりつ進みながら、顔を合わせては挨拶したり、みんなでカヌーをつなげて小さな島のようになってゆっくり流れたりしながら楽しんでいました。ただ、ビールをケースごともってのりこんで、わいわい飲んでいるのはどうかと思いましたが、普段の生活で触れることのできるドイツ人たちとはまたちがった一面をみることもできました。

来年はまた違う川で今回の経験を生かし、カヌーをこいでまわりたいと思います。
来年に向けてとりあえずチームティーシャツをデザインし、今度は参加するみんなでおそろいにしてみたいなと話しています。参加希望の方がいらっしゃいましたら、いつでもメールください!

 

 

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